風邪予防に効果的な野菜! 「ニラ(ユリ科)」

ニラの原産地は中国で3000年前から食用として栽培されていました。

日本には9世紀に薬草として伝わり、野菜として本格的に栽培されたのは戦後だそうです。

生長が早く一株から最高で9回も収穫でき、初めに収穫される1番ニラの糖度は8以上とイチゴと同じくらいの甘さ!
2番ニラ以降の糖度は4~5程度。何度も収穫できるように最初の一年で根を深さ60センチまで大きく育てるので、1番ニラだけが特に栄養豊富で格段に甘いそうです。(NHK「ためしてガッテン」参照)

緑のニラが一般的ですが、中華料理の高級食材として有名なのが黄ニラ。
岡山県が全国の7割を生産し、そのほとんどは東京方面に出荷とのこと。

最初は普通に日に当てて伸びた葉をいったん刈り取った後10~20日ほど遮光して淡い黄金色に育てます。
少しでも光が当たると黄緑色になるので手間がかかりお値段も高価に。木箱販売もあるほどです。

黄ニラは緑より柔らかく香りも上品で甘みがあります。
毎年2月12日JA全農岡山では「黄ニラ記念日」として黄ニラ祭りを開催しています。 (朝日新聞「伝統野菜黄ニラ(岡山市)」参照)

栄養価

モンゴルなどの寒い地方では体が温まり、精力がつく野菜として古くから食されてきました。
それはニラの香り成分であるアリシン(硫化アリルの一種)が細かく刻むことで多く発生して消化液の分泌を促し、血行を良くし、胃腸の働きを整え、内臓の働きを活発にしてくれます。

疲労回復に欠かせないビタミンB1の吸収を高める効果があり、肉類と合わせると消化吸収もよく滋養強壮にも効果が期待できます。
またビタミンAに変換されるβカロテンは緑黄色野菜の中でも豊富で、粘膜を保護してウイルスや細菌の侵入を防ぎ風邪の予防にも効果があり、他にも抗酸化作用の高いビタミンCや各種ミネラルも含まれ、寒い冬には嬉しい野菜です。

レシピ

【超簡単で極旨ニラ玉 】
材料 ニラ…1/2株、卵…1個、ケチャップ…適量
作り方 細かく切ったニラと卵を混ぜて薄く両面焼きケチャップをかけて食す

【万能ニラたれ】
ニラ1/2束を小口切りにし中華たれ(ポン酢50㏄、ごま油‣ラー油・白ごま各小さじ1、豆板醤小さじ1/2)に混ぜ入れる

【簡単蒸し鶏】
鶏もも肉1枚…塩コショウして酒大さじ1を振りかけ、臭い消しにニラの茎を加えて軽くラップし、600Wで5分ほど加熱。
中まで火が通ったら好みにカットして「万能ニラたれ」をかけて食す。

【黄ニラの味噌汁】
白みそ汁に黄ニラを最後に加えサッと火を通す

【黄ニラごはん】
ごはんに刻み海苔、黄ニラ、黄身をのせ食べるときに「万能ニラだれ」をかける。


ニラを食べて寒い冬を乗り切りましょう!

文&写真:野菜ソムリエ 今井 美和子