生きがい農業コース27期の長元和也さんがぶどう園を始めました!
新規就農者の60%、6万人が定年帰農者。楽農生活センターからも多くの農業者が巣立ちました。
長元さんも定年帰農者のおひとり。就農までの経緯をうかがいました。
2017年、会社勤め。
世界的な名著「7つの習慣」(スティーブン.R.コヴィー著)を手に取るが、読み始めると眠くなる・・・。
漫画本があるよ、と勧められ、そちらを一気読み。第2の習慣『終わりを思い描くことから始める』という一節に、これだ!と頷く。
導かれるように「新規就農駅前講座・全6回」に参加すると、講師の方々から”農業をやってみませんか“というメッセージが伝わってきました。
翌年には人生初の野菜づくり、第27期「生きがいコース秋・冬コース」を受講していました。
レタス、ダイコン、キャベツ、等々が想像以上に立派に出来るので、野菜づくりが面白くて仕方ありません。
この先に何がある?と自問自答し、秋・冬コースの卒業前に、地域就農支援センターを訪問しました。
農業普及員から「何を栽培したいのですか?」と尋ねられ、「果樹です。ブドウのハウス栽培をしたい。」と答えると、「兵庫県のブドウ栽培は露地しかありません。近くのぶどう園から求人がありましたが、他の人を紹介しました。」…、「隣は神出ぶどう園です。ここでアルバイトをしながらブドウ栽培をしてみませんか。」と言っていただきました。
後日、農業普及センターにてぶどう園の方と普及員を交えての面談です。
農業未経験のオジサンは期待されていません。ぶどう園の方が、「ウチではちょっと…」と断わりかけたとき、「ブドウの樹を数本、任せてみてはいかがでしょう。」と、普及員の方の提案によって、果樹栽培の初めの一歩がスタートしました。
アルバイトに入ると、幸運な出会いがありました。
園主のお一人が、「私は楽農学校の卒業生(OB会会員)ですねん」と自己紹介をされたのです。
このOBさんが農業に携わるまでの経緯を尋ね、所有している野菜畑とブドウ栽培を見せてもらいました。
このパターンが定年帰農者のモデルケースだと確信しました。向かうべき方向性が見えたのです。
『廃園農地に新品種ブドウを栽培しよう』と思い描き、今日という一日を始めました。
思い描く形が決まり、イメージ通りになるように日々の生活をしていると、自分が望む方向に進みました。
6カ月後にブドウ部会から園主になることを承認され、ブドウ園内に15aの農地を借りることが出来たのです。
ぶどう棚を補修し、シャインマスカット苗、等24本を定植したところ、苗は理想的に生育し、初成りブドウを収穫しました。
ブドウ農家さん、農業普及センター、JA等、人との出会いに恵まれ、思い描いた形が現実化していきました。
10年先はどのような終わり方を描いているのでしょうか。
文&写真:生きがい27期 長元和也
神戸グレープファーム “長元じぃの美味しいブドウ”
https://kobe-grapes-farm.com/
神戸グレープファームは神出ぶどう園内にあります。
兵庫楽農生活センターのすぐ近くですよ!