初夏を乗り切る健康食材! 「トウガン(ウリ科)」

トウガンの原産地はインドで、温帯・熱帯アジアに分布。3世紀頃中国に伝わったのち、5世紀日本に渡来し平安時代の『本草和名』には「加毛宇利(カモウリ)」という名で記載があります。
旬が7月~9月の夏野菜ですが、切らずに冷暗保存すれば冬までもつことが「冬瓜(トウガン)」の由来です。

(写真は、写真ACより)

形状は球または長円筒形で4~5㎏と大きくなるものもあり、外皮は深緑色か薄緑色で内部の果肉は白くてやわらかいのが特徴。
トウガン自体には味がないので、だしをきかせたり味の出る食材と一緒に使うのが一般的で、煮物、あんかけ、酢の物、スープや汁の実などに使われます。

《栄養価》
果実の96%が水分と低カロリーなのでダイエット食材として好まれます。
利尿作用があり、むくみ改善が期待できるほか、カリウムを多く含んでいるので高血圧の予防にも効果的です。
さらにビタミンCが豊富なので、風邪などに対する抵抗力を高め肌の状態をよくします。

花図鑑「野菜+果物」新ビジュアル「食品成分表」など参照


【トウガンと夏野菜のサラダ】 2人分
《材料》
トウガン…600g、オクラ…1パック、小エビ…100g、スイートコーン…1/2本、ミニトマト…3個、ミョウガ…2本、(スイスチャード…少々)
〈人参ドレッシング〉フレンチドレッシング(酢…大さじ1、砂糖…小さじ1/3、オリーブ油(サラダ油)…大さじ2、塩コショウ…各少々)+人参1/2本分のすりおろし

《作り方》
①トウガンは種とワタを除いて皮をむき一口大に切る(翡翠のような清涼感を出したい時は薄緑色を少し残し、白く仕上げたい時は厚めに切る)。
オクラは板ずり、エビはセワタを取る。ミョウガは輪切り。ミニトマトは半分に。スイートコーンは薄皮を数枚付けてレンジで3分ほど加熱しお好みにカット。

②人参ドレッシングはフレンチドレッシング(酢と砂糖をしっかり混ぜたあと油を少しずつ加えながら混ぜ、塩コショウで味を調える)にすりおろした人参を加える。

③トウガンを熱湯で10分ほど(お好みの硬さで)茹で、時間差でオクラ、小エビも加えて茹で、全て水切りをして冷蔵庫で冷やす。
器にトウガン、小エビ、スイートコーン、縦斜め半分にカットしたオクラ、ミニトマト、ミョウガを盛り、食べる直前に人参ドレッシングをかける。

ドレッシングを一部冷凍させて食するのも楽しいです。


トウガンを食べて夏を涼しく乗り切りましょう!

文&写真:野菜ソムリエ 今井 美和子